インドネシアで森林破壊の主要な原因となっている違法商業伐採について、その実態と環境や社会への影響、木材の流通と用途等について調査を行い、解決策について提言を実施した。2002年8月、インドネシア・スマトラ島にて、現地NGOの協力を得て、紙パルプ用伐採について、熱帯林が皆伐されている状況や、伐採やアカシア産業植林に対する地域住民との土地権をめぐる争いの状況、紙パルプ工場による周辺地域への環境被害について調べた。また、違法伐採については、移民による森林保護区などの伐採の状況、違法な製材工場、マレーシア等への違法な木材貿易の状況などについての調査を行った。調査結果は、ニュースレター、日本国内での報告会などを通し、広く日本国内関係者に広報した。また、関係政府および日本国内の木材利用企業や一般向けにリーフレットを作成・配布し、違法伐採材の情報提供と提言を行った。
熱帯林行動ネットワーク
わが国の木材輸入と消費による東南アジアの熱帯林破壊を憂慮した市民が設立したNGO。木材貿易や木材消費社会の改善に向けて各種のキャンペーンを実施し、また、森林に関する国際交渉や国際機関への政策提言活動も行っている。最近では、熱帯林保全活動と違法な製紙用伐採防止活動(特にインドネシア)に力を入れている。
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