フィリピン・ルソン島北部のベンゲット州では、長年の農薬・化学肥料の濫用により土壌が酸性化し、収穫高が減少、農民の借金も増え、住民の健康が損なわれている。このため、2002年9月〜11月にかけて専門家を派遣し、様々な指導(有機農業のための知識の普及、野菜生産・畜産・養魚のための研修、植林用苗木管理指導等)を実施したほか、現地農民に呼びかけ、有機農業実践農家訪問・市場視察・有機農業組合の設立準備のための会議開催等の支援を行った。また、自然が破壊された状態の同地の鉱山跡地への、現地住民による植林活動を援助すべく、バコン自治区シナクバットおよびベンゲット州キブガン自治区ルボにて苗木管理指導を実施。苗木は次の雨期にむけ管理されているが、一部、シナクバット地区では、村の水源池の山の斜面を村人が資金を出し合い購入し、小学校を巻き込んで植林(98本)を行うなど、村人の意識も高まってきている。
フランシスカンズインターナショナル ジャパン
母体であるフランシスカンズ・インターナショナルは1989年に米国にて設立され、95年に国連経済社会理事会(ECOSOC)の諮問資格(カテゴリーI)を取得。平和の構築、弱者への配慮、環境問題に関する活動を行う。日本支部として設立された当団体は、フィリピン・東ティモール・ベトナム・パレスチナでの教育・医療・環境関連の活動を実施している。
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