ネパール タライ平野のルパンデヒ郡では、人口増加・農工業の発展などにより、絶滅危機にあるオオヅル等の野生動物が減少しているが、同地では、問題認識及び環境教育が著しく後れている。そのため、助成事業では、教材や情報の提供、指導者の育成などの支援を通じ、現地での環境教育の普及活動を行った。具体的には、ネパールの環境NGO「ルンビニツル保護センター」と連携し、自然環境教育普及ポスターの共同製作と配布(自然の大切さ、農工業が及ぼす野生生物への悪影響、野生生物との共存のあり方など3種類1組にて1,000セット製作・配布)、生物多様性保護及び環境教育に関するシンポジウムの開催(2003年12月カトマンズにて、教育関係者・自然保護団体・ジャーナリスト・学生等、約80名が参加)を行った。これにより、様々な立場の人々が相互の理解と知識を深める機会と、自然保護教育の現状と課題に関する国内外の情報を得る機会を提供し、また、ネパールにおけるネットワーク構築に貢献した。
財団法人 日本生態系協会
自然環境・野生生物に関する情報収集及び研究、それら結果にもとづいた保護全般、地域づくり、環境教育などに対する幅広い政策提案を目的とした団体。機関誌の発行、途上国における野生生物保護活動(ベトナム、ネパール他)、各種国際会議・セミナー開催の他、書籍・図鑑等の出版も行う。
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