ネパールでは、カトマンズの水不足解決のため、メラムチ川から２６kmの導水トンネルを建設する事業がアジア開発銀行（ＡＤＢ）・国際協力銀行（ＪＢＩＣ）等の融資のもとに推進（工事開始済）されているが、生態系や農業・漁業への影響が懸念される。このため、同事業の環境・社会配慮調査、提言活動を行った。

具体的には、文献調査及び現地での聞き取り調査（住民・ＮＧＯ、現地政府・ＡＤＢ担当者）を実施し、調査・提言レポート（英文・日本語版）を作成した。その後、調査レポートをＡＤＢ異議申し立て制度（プロジェクトで生じた問題解決及び政策遵守レビューを行う内部審査制度）担当者やネパール政府等に送付して意見交換を行ったほか、現地ＮＧＯと共同でマニラのＡＤＢ本部にて会合を持ち、意見交換および改善策の提言を行った。この他、日本政府（財務省）およびＪＢＩＣへの提言活動も実施した。