ホーチミン市の川沿いには低所得者が密集して居住する地域があるが、その一つであるアンカイン地区を対象に、住民の生活向上の一環として、リサイクル活動、居住環境改善活動、環境教育活動を実施した。
具体的には、リサイクル促進活動として、住民(約280世帯)が分別したリサイクル可能なゴミを回収し(週2日)、定期的にリサイクル業者に売却することにより、得られた資金を地域の環境改善や子どもたちのための活動に利用した。居住環境整備活動としては、路地の補修・舗装、市水道の整備(市水道の所有世帯から水を購入していた地域対象)、排水整備(大雨により頻繁に水が溜まる地域対象)を実施した。環境教育としては、5〜14歳を対象に週1回、小学校1年生〜中学校1年生については毎日、授業を行い、読み聞かせや観察(ゴミ、川沿いの自然等)、絵に表現させる活動等を行った。また、子どもの提案による川沿いの道への植林も行った。その他、環境教育活動実践集を作成し、関係機関へ配布した。
特定非営利活動法人 ブリッジ エーシア ジャパン
開発途上国の都市環境改善を目的に発足した市民グループ。当初、ベトナムにて、日本で不要となったゴミ収集車を贈る運動を展開するなどの都市環境・廃棄物問題に関する知識の普及事業や調査活動を展開。その後、ベトナム山岳地、ミャンマー、スリランカへと活動を拡大している。
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