インドネシア・北スマトラ州のラエ・ポンドン保安林(2万1,000ha)は、ルヌン川の水源涵養林であるが、伐採や入植により劣化している。このため、同保安林内の上・下流の人々が協力して、森林の回復と保全に取り組むことができるよう、講習会・植林(支援)・コンテストの開催を行った。
具体的には、地元NGOと共同し、流域の7集落に設立した環境保全グループの世話人を集め、植林に関する講習会を実施したうえで、苗の購入・運搬・配布(3種、5,500本)を行った。また、森林保全活動の成果を競う緑化コンテストを開催し、植林後の管理が優秀な活動を表彰し、保護活動に対する地域住民の意欲を高めることを狙った(コンテストには5集落から15家族がエントリーした。次年度以降、集落毎の評価へと移行させる予定)。本事業により住民の自発的参加が促され、また、関係者の間に信頼関係が醸成されたことで今後の保全活動の基盤となることが期待される。
日本インドネシア NGOネットワーク
インドネシアの人権・環境・開発等の問題改善及び日イ間の市民レベルのネットワークを広げるための活動を行う団体。環境・開発分野の調査研究や政策提言(伝統的森林保全の調査とワークショップ、環境モニタリング指導、違法伐採に関する調査)ほか、同国の政治経済、社会問題の情報発信も行っている。
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