オオワシをはじめとする貴重な野生生物の生息地・繁殖地であるサハリン北東沿岸域において、大規模な開発プロジェクトによる環境への影響が危惧されている。このため、オオワシの渡りのルート及び生息環境の解明を早急に進め、サハリンの現状及び問題点について提言を行うべく事業を実施した。
具体的には、1)オオワシの採餌環境調査;過去、発信機を装着した固体についてのサハリン及び北海道での追跡調査(9羽から22回の電波受信);採餌環境や移動のルートの把握ができ、開発の悪影響が明らかになった、2)現地調査:開発の視察、オオワシの追跡、渡り中継地の調査(10月、4月)を実施、3)専門家会合の開催(10月、4月、東京):調査結果の報告の他、開発事業者が生物多様性行動計画を作成すると発表した件に関して、全国の専門家を招集して情報交換を行った。
北海道ラプターリサーチ
北海道の希少猛禽類に関する生態学的な研究と保護活動を実施。主に、大型猛禽類の鉛中毒根絶のための活動を行う。環境省からの協力依頼で治療後に野生復帰させたオオワシやオジロワシの追跡調査や、クマタカの鉛中毒実態を明らかにするための捕獲調査を実施。その他、サハリンにおけるオオワシ調査を行う。
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