インドネシア西イリアンジャヤ州ウェルモン地区は、現在ウミガメ類の中で最も絶滅の危機に瀕しているオサガメの産卵する海岸であるが、2003年10月の津波による砂の大量流失により、ふ化状況に悪影響が及ぼされた。本事業は、ふ化向上・産卵巣保護・稚亀の生産力向上を目的として実施した。
具体的には、現地NGOと協働で、1)上陸産卵数のモニタリング調査:毎朝、数名の住民が踏査(年間産卵数を1,000〜1,500巣と推定)、2)産卵巣のマーキング:産卵場所に棒を立て認識、3)流失産卵巣(自然ふ化状況下)の調査:マーキング棒が消失した場合、高波による流出発生状況を推定(流出は産卵ピーク月(12〜2月)に増加していることが判明)、4)ふ化率調査:正常ふ化数調査、未ふ化の原因調査のため、現地調査(8月、12月、2月の全3回)を実施した。
特定非営利活動法人 エバーラスティング・ネイチャー
海洋生物に関する調査・保護、普及啓発を目的に設立。以降、インドネシアウミガメ研究センター運営支援、インドネシアにおけるウミガメ類・オサガメ保護事業、ベトナムでのウミガメ現況調査、国内では、関東周辺ウミガメ類漂着調査、御前崎市の天然記念物アカウミガメの人工ふ化放流事業指導等を実施。
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