東シベリア地域において、野生トナカイ研究で培ったネットワークと研究成果をベースとして、地球温暖化環境における野生生物保全と先住民生活の適応的持続の両立を目指し、先住民が主体となって野生生物相の保全(保護・管理)体制を構築するための活動を行った。
具体的には、1)野生トナカイの生体捕獲と衛星追跡型発信機の装着・追跡を行い、その作業の大半を先住民団体と共同で実施した。2)日露交流ワークショップを開催し、データの分析の方向性,および,今後必要な情報および体制について重要な示唆を得た。3)1,2の成果を元にしたた関係者会議の開催と保護区設定に協議し、2の成果報告を行うとともに、サハ共和国政府(環境保護省)により「ミルニ野生トナカイ保護区」が指定され、現地が要請していた科学的保全体制の確立に貢献した。
東シベリア野生生物保全研究会
2003年から現地研究者・NGOと共同研究を実施。東シベリアにおける野生トナカイの生態調査を現地機関および先住民団体(サハ民族)と共に行っている。生物多様性保全という社会問題解決のために、野生トナカイの生態変動と北方先住民の生活への影響を調査研究している。
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