森林劣化が進む貧困地域で有効な長期的アグロフォレストリー手法を活用。インドネシアバリ島の、劣化が進む森林のある農村において、回復のための植林、その下層での作物栽培を試み、着目した紙原料となる野生種の栽培と手工業生産による紙製品フェアトレード体制作りを、中長期的目標としてきた。今期は野生種栽培の安定化と拡大・生産体制改善、継続的な販売に向けた活動を、引き続き他の作物栽培と並行して実施した。
具体的な活動概要は、 1)植栽樹下層部での農業:構築済みの灌漑システムだが、水源水量、水利用者数、今期の強い乾燥が問題。収益が大きくはなく紙すきに期待。2)下層部紙原料栽培と紙すき:生長・株分けは順調なラミー(カラムシ)の繊維加工が課題。代替種ドラセナでの技術は順調に向上。環境負担の少ない繊維軟化に取り組み中。3)販売体制:現地の安定してきたオーダー毎の製造量により、「現地=製造・発送、日本=デザイン・パッケージ」の流れが可能に。バリ島でのイベント実施、ツアーを想定した販売方法検討。国内でのワークショップ開催、参加したイベント等での製品販売も実施。
特定非営利活動法人 Bali Biodiversitas
中心構成員が現地高校教師であり、インドネシア、バリ島の環境活動に取り組む環境財団であるバリ バイオダイバーシタス(主要活動はアグロフォレストリー。2009年2月設立)の日本支部として非営利活動を実施(2011年12月設立)。日本国内から財団プロジェクト支援への企画、提案、現地での実践を行っている。
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