事業概要:ケニアの半乾燥地域、ケリチョー郡では、換金作物であるサトウキビの栽培が環境に与える悪影響と貧困が問題となっている。そこで、環境に配慮しながら農家の生計向上を目指すアグロフォレストリーの導入を目指している。植林に加え、野菜・果物・養蜂を含むアグロフォレストリーの可能性を探る。現地カウンターパートはケニア森林公社(KFS)ケリチョー郡農業局、協同組合局、保健局。
活動内容:村のサトウキビ協同組合員を通じて農家に意識調査を実施し、300名の農家から回答が得られた。回答農家は、サトウキビ栽培により経済的な恩恵がある一方、伝統文化・自然環境・伝統野菜が失われていると認識していることが明らかとなり、多様な作物の栽培や家畜飼育などへの移行について前向きに捉える声も聞かれた。また、貧困の背景にある製糖工場による搾取の現状や、食料安全保障のため農業局普及員が家庭菜園普及に尽力している状況等、農家を取り巻く実態調査も行った。カウンターパートのうち、サトウキビ協同組合局からは今回の調査に対し評価を得られなかったため、必要に応じフォローアップを実施する。
WEBサイト:https://www.hands.or.jp/
特定非営利活動法人 HANDS
2000年設立。保健医療の仕組みづくりと人づくりを通じて、人々が自らの心身の健康を守ることができる社会を実現するため、日本を含むアジア、アフリカ、南米など15か国以上で母子保健を中心に活動を行ってきた。現在、パプアニューギニア、日本、ケニア 主な活動は以下のとおり。 母子保健:日本で生まれた母子手帳の海外への普及、保健医療に関わる知識・サービスの普及および保健師/看護師の能力構築、リトルベビーの家庭支援、 生計向上:農作物販売体制整備による女性の自立支援、アグロフォレスト導入の可能性調査 スタディツアー:村人とともに植林を行ったり戦争慰霊碑を慰問する、日本の生徒・学生対象のツアー実施。
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