事業概要:トラの半数が生息するインドでは、野生生物保護区の管理が行き届いていないため、住民とトラとの軋轢と森林局への不信感が高まっている。インド中央部のティペシュワール保護区と周辺の7つの村で、住民と学生向けにトラとの共存に対する理解を深めるためのワークショップを計画していたが、コロナ禍で活動を延期・変更した。大学生向けのワークショップは大学閉鎖により実施できなかったが、村の若者層、森林保護官向けの技術トレーニングを複数回開催した。人々の野外活動が減ったことでトラの行動範囲が広がり村や畑での目撃が増えるなど軋轢が増したが、森林局の協力で密度の濃い技術トレーニングを実施、ワークショップも少人数のため参加型で運営し、参加した森林官たちからも好評であった。
活動内容:1)村の若者向けキャパシティビルディング・トレーニング:野生生物保護区周辺でトラの目撃情報が多い4村の若者対象にトラの監視トレーニングを実施。2) 森林官向け技術トレーニングワークショップ:パトロールの重要性、生態モニタリング、多様性保護、感電死による野生動物の死亡防止と感電防止、パトロール手順などの座学。午後はフィールドにて足跡などのサイン、識別、巡回ルートの確認、感電の脅威と予防方法などのトレーニングを実施。 協働パートナーWildlife Trust of Indiaとは20年以上の協力、信頼関係にある。コロナ禍で日本から視察に訪れることはできなかったが、日常的にオンラインで連絡を取り合い、制限された活動の中でもある程度の成果は上げられた。
WEBサイト:https://www.jtef.jp/
特定非営利活動法人 トラ・ゾウ保護基金
JTEFトラ・ゾウ保護基金は、野生の生きものの立場に立ってその世界を守るという理念のもとに生物多様性を保全し、その活動を通じて人の豊かな自然環境を守る非営利、非政府の団体。
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