事業概要:2016年来、ミャンマー・メルギー諸島においてビロードカワウソの生態調査ならびに保全活動を行ってきました。その発展として現地の多様な歴史・文化・自然の資源を活用したエコツーリズムの開発を計画していましたが、COVID-19の流行により実施が困難となり以下のような活動に計画変更しました。聞き取り調査を中心としたミャンマーにおけるカワウソ類の生息調査、札幌市立円山動物園にて展示されているカワウソの野生の姿に関する啓発活動、近年、ユーラシアカワウソの再発見されているインドネシアと対馬におけるカワウソ類の野生復帰と野外観察方法の開発に関する活動を行いました。
活動内容:これまでミャンマーでは新たにシャン州でもビロードカワウソの標本が見つかり、シャン州からの初記録となりました。円山動物園ではコツメカワウソの展示と並べて、カワウソの野外での生態写真、密猟や密輸の問題、健全な飼育のためのガイドラインと実際の展示との比較などを行い、見て楽しい動物園で野生動物の野生の暮らしについて考えるという展示を行いました。インドネシアでは、販売・飼育環境からユーラシアカワウソなどのレスキュー活動、対馬ではユーラシアカワウソを24時間連続撮影できるビデオのデータを解析し、カワウソは発見できなかったものの、イタチ科哺乳類の行動観察に対する有用性を検討しました。
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