事業概要:天然林が残される北ネグロス森林保護区に、住民が居住し違法伐採を繰り返し、都市向けに薪炭の採取を行うなど、熱帯林破壊の脅威となっている。多種類の絶滅危惧種が確認されており、生物多様性の維持から貴重な森林である。 しかし、炭焼き農家の数、サイトの位置などの全貌を理解している主体が皆無であり、20世帯と想定していた炭焼き農家数が50を超え、本事業によって炭焼き農家の現状が明確になるきっかけとなることができた。調査シートに基づき、インタビュー調査を行った。調査結果をデータベース化する。
活動内容:当初の想定より、対象者数が多いため、2年次も農家、サイトの調査を継続する。芋づる式に見つかる炭焼き農家を戸別訪問し、2年次にデータ収集を終了し、データベースが完成したところで、分析を本格化する。デジタルマップとの連携により、パタグ村の炭焼き地理情報システム(GIS)ができる。 1年次に炭焼き農家を中心に在来種と果樹1,000本の植林を実施した。参加者は60名である。森林の重要性を啓発するイベントとなった。別途、啓発セミナーを実施した。参加者は役所職員、複数の住民団体、炭焼き農家を含む農家の約40名である。事業内容、スケジュールと進捗を中心説明し、意見交換を行い、継続して関係者のサポートを得ることが可能となった。
特定非営利活動法人 イカオ・アコ
1997年活動開始。日本人とフィリピン人が協働で持続可能な社会を創ることを目指して、植林、ソーシャルビジネスの育成、安全な水の供給等を行っている。ネグロス島での活動を出発点に、2009年からはボホール島にも活動拠点を広げている。 主な活動は以下のとおり。 植林:ネグロス島の沿岸域で現地村人、日本の企業・組織とともにマングローブ植林を実施。 生計向上:ネグロス島の高原地域でイチゴ栽培・加工・販売 公衆衛生:ボホール島の離島・中山間地域で、雨水を貯蔵し浄水できるタンクを建設。保健・衛生教育も実施。
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