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Fund Report No.21.05
 
ケニア共和国半乾燥地域の植林推進を目指して −サトウキビ栽培農家へのアグロフォレストリー普及事業
助成
特定非営利活動法人 HANDS
助成分野
情報・知識の普及事業
助成金額
1,900,000円

事業概要:ケニア共和国ケリチョー郡の半乾燥地域は、同郡の中でも社会経済指標が最も低く、換金作物であるサトウキビ栽培や持続的ではない農業の実践により、環境破壊が進んでいる。本事業では、次世代を担う人材育成として、この地域の学校の環境クラブの生徒とサトウキビ農家に、種から苗木を育て、植林活動を地域に普及するための研修を実施している。森林公社による技術指導、伝統知を普及する政府職員による環境を守る知恵の伝達、地域担当の保健局職員による住民エンパワメント等、地元政府と協力しながら学校や家庭で活動が根付くことを目指している。1年次は土地に適した在来種をはじめ、自生種の種や苗木の採取を通じて生物多様性保全を行った。

活動内容:対象地域6村の農家がアグロフォレストリーを実施することを目指し、代表農家24名、同地域のPrimary school(小中学校)、Secondary school(高校)の生徒各30名ずつに計7回の研修を実施。種から苗木を育て、植林を行いその後の管理等を専門家の指導で実践、また環境保全についても伝統知、防災、健康等の視点から学んだ。乾季の日照りで一部の苗木が枯れたが、2校に寄贈した貯水タンクと日々の水やりにより、目標を越える10,000本以上の苗木を無事に育てあげ地域の緑化が進んだ。学校の敷地には小さな森林も作られ丁寧に管理されている。子供達の事業前後の環境に関する知識に関しては、動植物の種類や伝統文化に関する知識の増加が見られた。今後の課題は活動の継続性。

WEBサイト:https://www.hands.or.jp/

特定非営利活動法人 HANDS

2000年設立。保健医療の仕組みづくりと人づくりを通じて、人々が自らの心身の健康を守ることができる社会を実現するため、日本を含むアジア、アフリカ、南米など15か国以上で母子保健を中心に活動を行ってきた。現在、パプアニューギニア、日本、ケニア
主な活動は以下のとおり。
母子保健:日本で生まれた母子手帳の海外への普及、保健医療に関わる知識・サービスの普及および保健師/看護師の能力構築、リトルベビーの家庭支援、
生計向上:農作物販売体制整備による女性の自立支援、アグロフォレスト導入の可能性調査
スタディツアー:村人とともに植林を行ったり戦争慰霊碑を慰問する、日本の生徒・学生対象のツアー実施。

Up Date:14/Feb/2023