事業概要:インドネシアは絶滅の危機にある複数種のウミガメにとって重要な繁殖地である。一方、卵の乱獲が未だ横行していることなどから、種や個体群の保存については危機的な状況である。また、一部地域で保護がおこなわれているものの、個体数の回復が見られている地域はほとんど無いのが現状である。 同国内4ヵ所でウミガメ個体数回復に成功した弊団体の知見を元に、ウミガメ保護活動をしている同国の他組織に対し、技術支援や知見の普及をおこなう。知見の普及と、保護技術の支援を通し、将来的に個体数回復する地域を増やして、同国のウミガメ類を絶滅の危機から救うことと海洋・海岸環境の保全を目指す。
活動内容:2組織を対象に実施した。1つ目のサビラ島(スリブ諸島)は産卵が減少したため、観察する機会が少ない。そこでセガマ島へ招待し、産卵調査の技術指導(8頭)、ふ化跡調査(2000巣)などの研修を実施した。島でも課題であるミズオオトカゲ食害についても学んで頂けた。 2つ目のカリムンジャワ国立公園(BTKMJ)では、現地パートナー団体と共にオンライン会合を計4回実施した。カリムンジャワでの保護手法について気付いた点の共有の他、小笠原での手法や事例、インドネシアでの回復事例や手法について議論した。BTKMJからも他地域での活動や普及啓発事例を共有いただき、相互に有益な形での情報共有の場を確立しつつある。
WEBサイト:https://www.elna.or.jp/
特定非営利活動法人 エバーラスティング・ネイチャー
アジア地域の海洋生物及びそれらを取り巻く海洋環境を保全していくことを目的に1999年8月に設立。ビジョンは「種を絶滅させないことを絶対条件に、生物だけでなく生物と関わりのある人間の営みをも持続できる世界を目指す」。フィールド調査をおこない、人と生物の関わりを生物間の生存競争として理解することで、その関わりや仕組み、環境変化、生物の個体群動態を解明する。生物の減少要因を取り除くことにより、海がほんらい持つ自然回復力のサポートをする。
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